「株式会社 なるみ」で作られる七夕飾りの特徴は、美しい色合いです。
「仙台七夕は紙なんです。赤・桃・青・黄・紫という日本古来の色をベースに、城下町らしい上品な色合いになるよう努力しています」、制作現場には和紙の柔らかな風合いと七夕らしい華やかな色彩の飾りが並ぶ。昔は、どこまでも長くたなびく、細い吹き流しをかきわけて歩いたものです。七夕見物にいらした男性に「夕風になびく吹き流しのさらさらという音が何とも言えないですね」と声をかけられると感無量になります。仙台七夕の風情溢れるその風景は、少しずつ変化しながらこれからも未来へと受け継がれていくのだろうと思います。
仙台七夕の楽しみ方は「毎年の飾りの移り変わりをご覧になってください、毎年試行錯誤して新しい飾りを作っています。その部分を感じていただけると作り甲斐があります。また飾りを見るのも楽しいですが、ぜひご家庭や職場・学校などで自分の七夕飾りを作ってみてください。みんなで集まって助け合いながら七夕を作る作業は良いコミュニケーションになるはずですし親睦がより深まりますし七夕を見る目が全く変わります。ご自分で七夕飾りをおつくりになる際は、お店にお越しいただければ作り方をお教えします。材料は少ない数量から販売していますのでご安心ください。おつくりになりたいサイズに合わせておそろえ致します。
七夕は鑑賞して良し、作っても良し、新たな魅力を感じてください。
仙台っ子 特集夏祭り 七夕さんへ行こう!
仙台っ子 連載 仙台七夕とわたし 全17回 昭和七年生れ 鳴海 厚子 著
太平洋戦争から復興の時代を乗り越え今日まで凡そ70年仙台七夕飾りを作り続けてきた。
次の世代へ少しでも仙台の七夕さんの気持ちが伝わればと書き記されてあります。
時代が変わり、節句の一つであった七夕さんも今ではほぼ商業イベントになってしまってます。
いっそ看板だらけの下品な作り物が増えてるのも否めません。
仙台駅構内から始まり心がこもった七夕さんとは程遠い大きな七夕の形をした看板ばかりが目につきます。
本当の仙台七夕は今も昔も五穀豊穣を祈る思いと仙台市民の友愛を願う気持ちから成り立っています。
仙台市民は和紙の風合いと贅沢な千代紙を大切に使い和のある飾り物をその日のために一心で作っています。
女性陣がお花開きから吹き流し作りをし、力の強い男性陣が山から切ってきた大きな笹竹を用意し、みんなで力を合わせて当日まで準備します。そこには親睦と友愛が生まれ町の繁栄に結びつきます。
これからも、その気持ちが届きますよう心から切に願います。
仙台七夕の作り方から歴史まで長きに渡り関わり続けて早70年
生涯の殆どの時間を仙台の七夕にかけてきました。
次に続く世代のために「仙台七夕」を伝えます。
守らなければいけない歴史はこれからも人の手で支えられていきます。
夏の夜を飾る美しい仙台七夕の歴史が永遠に続きますようお祈りします。
鳴海 厚子 著 90歳 もう少し元気で生きてみます。令和2年12月、